戦前のサクラビスクちゃんです。
ボネ先から足元まで18cmの小さいサイズです。
共箱入りで箱の中には当時の東京日日新聞の切れ端が敷いてあります。
箱には◯昌のマークが表記してあり、以前同じマークが刻印に入ったサクラちゃんを見たことがありますので、シノダや山大と同じような会社名だと思います。
この子には、◯イの刻印が入っています。
磁器製のヘッドに塗装仕上げ、ボディーは桐塑です。このタイプのヘッドは塗装剥がれがある場合があるので、水拭きは避けた方が無難です。
スリープアイはスムーズに稼働します。
右手肘の後ろにエグレがあります。
お腹にフイゴが付いていますが鳴りません。
服が縫い止められているので素体の画像は用意出来ませんでしたが、多少の古びはあるものの、ボディーや足に大きなダメージは無さそうです。
肘の傷以外は、経年の割りにはまずまず良い状態かと思います。
ゴム引きは普通程度で引き直しはいらないと思います。
オリジナルのモスリンのドレスとボネは、多少の古びはあるものの、発色も綺麗で大きなダメージは無く、髪の毛もそこそこ残っています。

箱のサイズが18×8×5cmです。
薄いモスリンの衣装は劣化しやすく、当時のままの状態で残っているのは数少ないと思います。
お顔も整っていて、小振りなサイズがチマっとしていて愛らしいお嬢ちゃんです。
サクラちゃんファンの方、如何でしょうか?



日日新聞の紙面には、飛躍日本展とあります。
戦前の国威掲揚の歴史がありありと判りますね。
そのうち日本は戦争に突入し、この子は箱に入ったまま、戦火を生き延びました。
新聞のインクは防虫効果があるそうなので、そのおかげでこの子は良い状態を保ったまま今日まできたのだろうと思います。そんな小さな年月を大切に、御箱と一緒に保存していただけましたら幸いです。



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